用益物権とは

用益物権とは

用益物権とは、他人の土地を使わせてもらったり、収益をあげさせてもらうための権利です。

土地を所有しているのに、全く使っていない人がいることを考えてみてください。不動産を売るのは非常に手間のかかることなので、単に使わないからという理由でそう簡単に手放すという決断ができるものではありません。そして、不動産は使わなければどんどん荒れていってしまうので、こうした所有者は何らかの形で土地を活用したいと考えるでしょう。

それに対して、土地を買う資力まではないけど、土地を使いたいという人もいます。

土地をもってるが、自分では使わないが何らかの形で活用をしたい人、土地を使ったり、収益をあげたい人たちのために認められた制度が用益物権です。

用益物権の種類

用益物権には、地上権地役権、永小作権、入会権があります。宅建試験で出題されるのは、主に地上権と地役権なので、主にこれらについて説明していきます。

地上権とは、他人の土地において工作物または竹木を所有するために、その土地を使用する権利のことです(民法265条)。

 地役権とは、その設定契約で定められた目的のために、他人の土地を利用する権利のことです。

永小作権とは、工作または牧畜をする目的のために、他人の土地を使用する権利のことです。

入会権とは、村など一定の地域に居住する住民で構成される団体が、山林や原野を総有的に支配する権利のことです。総有とは、共有者に持分がなく、共有者間のつながりが強い所有形態のことです。

 

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