不動産投資で儲けるラインってどこ?不動産投資の利回りの計算方法はこれだ!

利回りの重要性

不動産投資では一度に多額の資金をつぎ込むことになります。

また、不動産は持っているだけで管理費や税金などの費用がかかってくるので、以外と儲かっていないということも十分に起こり得ます。

そして、不動産投資においては、通常は、最低でも数百万円、場合によっては数千万円、数億円の資金が投入されるので、利回りが1%でも上下すれば生み出される利益が大きく変動こともあります。

そういう意味で、不動産投資の際には、可能な限り正確な利回り計算し十分に検討しておくことが重要です。

表面利回りと実質利回り

表面利回りとは、物件の購入価格に対して、満室時にどれだけの家賃収入があるかを示す値のことです。

計算方法

表面利回り=満室時の年間家賃収入÷物件の購入価格×100

表面利回りでは、投資金額以外の経費については一切考慮されないので、不動産投資をして得られる実際の利回りは表面利回りよりも低くなる傾向にあります。

一方、実質利回りとは、物件の購入価格に対して、満室時にどれだけの利益があるかを示す値のことです。

計算方法

実質利回り=(満室時の年間家賃収入−年間の諸経費)÷物件の購入価格×100

実質利回りを計算する際には、不動産への投資金額だけでなく、不動産を所有している間にかかってくる年間の経費まで考慮されるので、現実的な指標として不動産投資の判断材料となっています。

ちなみに、物件の広告を見たことがある方も多いと思いますが、広告に利回りが掲載されていることがありますね。ここに掲載されている利回りは多くの場合表面利回りです。

不動産投資においては、思わぬ出費が生じることもあります。そうとなれば、物件を購入する際はできるだけ厳しく判断した方がよいので、実質利回りを使った方が望ましいです。

利回りの具体的な計算方法

年間の家賃収入

既に賃貸中の物件を取得する場合(よくオーナーチェンジといわれたりします)は、賃借人から支払を受けている賃料をもとに計算します。

一方、空き室の物件を購入した場合は、これから賃借人を探さなければならず家賃設定も考えなければなりません。

家賃の金額を設定する際には、同じ地域に存在する同一条件の物件の相場を参考にします。考慮される主な条件としては、駅からの所要時間、間取り、建物の構造(木造、鉄骨、鉄筋コンクリート)、築年数などです。

同一条件の物件が見つかったら、大体の賃料を計算していきます。

1. まず、同一条件の物件の㎡当たりの単価を算出します。

㎡当たりの単価=賃料÷専有面積(㎡)

2. 算出した単価を、購入した物件の専有面積(㎡)にかけると適正賃料が算出されます。

ここで算出された賃料が、利回りの計算に使われます。

ただ、あくまでこの賃料は目安なので、その賃料で貸し出せば全体に借り手がつくとは限りません。

現地に行って確認しなければわからないような騒音や臭いといった特別な事情があれば、相場よりも安い賃料で貸し出すしかないこともあります。物件を購入する前には、念入りな調査を行うことが必要です。

仲介手数料

それでは、諸経費について検討していきます。実質利回りを計算する場合には、諸経費も考慮に入れる必要があります。

諸経費には、主に仲介手数料や登記費用、管理費、修繕積立金、税金などがあります。

これらの諸経費を年間の家賃収入から引きます。

仲介手数料の計算方法は「不動産の取引には手数料がかかる!?」で説明していますので、確認してみてください。

登記費用

不動産の所有権が移転した場合、所有権移転登記をすることになります。所有権移転登記は本人によって行うことも可能ですが、司法書士が代理して行う場合もあります。

登記費用は、登記申請を代理した司法書士に支払う報酬や登録免許税のことです。

司法書士に支払う報酬に関しては、取引対象や登記原因、課税標準金額によってまちまちですが、大体2〜5万円くらいといわれています。

登録免許税の額は、売買・贈与・競売によって取得した場合は課税標準金額の20%、相続や共有物分割によって取得した場合は課税標準金額の4%です。詳細については、国税庁のホームページをご覧下さい。

管理費/修繕積立金

管理費とは、物件を管理するための費用のことです。

修繕積立金とは、将来、物件に修繕が必要となったときのために積み立てておく金銭のことです。

これらも所有者が負担する費用なので、実質利回りを計算する際には、諸経費として年間家賃収入から差し引きます。

税金

所有者が物件を所有しているだけでかかってくる税金があります。それが、固定資産税や都市計画税といったものです。

これらの税金の額は、固定資産税評価額の1.7%です。内訳は、固定資産税の標準税率が1.4%、都市計画税の標準税率が0.3%(最高)です。

都市計画税に関しては、市町村によって適用される税率が異なりますので、それぞれ確認しておく必要があります。

ちなみに、マンションなどの区分所有建物の敷地に関しては、土地全体の固定資産税評価額を各所有者の持分に応じて按分した額が課税標準金額となります。

以上、年間の家賃収入からこれらの諸経費(年間)を差し引いた額を物件の購入価格で割り、それに100をかければ実質利回りが算出されます。

 

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