土地や家を所有しているだけで税金がかかる!?
土地や家を所有しているだけで税金がかかる?
土地や家を所有していると、税金がかかります。
土地や家を所有しているだけでかかってくる税金には、固定資産税と都市計画税があります。
固定資産税とは、土地や家屋に課税される税金のことです。家屋とは、人が居住することを目的とした建物のことです。
固定資産税を支払うのは、土地や家屋の所有者です。(正確には、固定資産課税台帳に所有者として登録されている人です。)
なぜ、固定資産税を支払わなければならないのでしょうか。
これについては、結構気になっている方もいるかと思います。
市町村はそこの住民に、道路や学校といった物(公共用物といいます)や、水道やゴミの収集といったサービスを提供しています。
そして、これらの物やサービスは、そこに住んでいれば必ず必要になってくるものですね。
つまり、人々の生活は、単に土地と家があるだけで成り立っているわけではなく、このような公共用物や公共サービスによってはじめて成り立っているわけです。
そして、市町村が、そのような公共用物や公共サービスを行うためには、資金が必要です。
また、その市町村に住む人々が増えれば増えるほど、より多くの資金が必要になってきます。
そこで、その市町村に土地や家を所有している人に固定資産税を払ってもらうことによって、資金を調達し、その資金は公共用物や公共サービスのために使用されているのです。
一方、都市計画税というのは、土地や建物が存在する市町村における都市計画の実施に必要な資金を住民から徴収するために課される税金です。
都市計画というのは、簡単にいうと町づくりのことです。ここは商業施設にして、ここは住宅街とするといったように、どのような町にするかについての計画のことです。
そして、この都市計画を実行するためにも資金が必要になってくるので、住民に都市計画税という形で税金が課されるわけです。
ちなみに、東京23区に関しては、特例として都が課すことになっています。(区ではありません。)
固定資産税と都市計画税の金額
固定資産税の金額は、課税標準額の1.4%です。(税率は市町村によって異なります)
都市計画税の金額は、課税標準額の0.3%です。(税率は市町村によって異なります)
課税標準額というのは、土地や家屋の評価額から軽減されている税などが差し引かれた額のことです。
土地や家屋の評価額は、物件の評価額(=固定資産税評価額)のことで、国が定めた基準に基づいて市町村によって定められています。
この評価額が記載された評価証明というものがありますが、この評価証明は誰でも取得することができます。
しかし、課税標準額が記載されていないので、評価証明だけでは固定資産税の額を計算することはできません。
そして、下の図の書類は、土地課税台帳登録事項証明書(公課証明)というものです。
この書類には、不動産が存在する住所や所有者名、課税標準額、固定資産税相当額、都市計画税相当額が細かく記載されているので、基本的には所有者しか取得することができません。
固定資産税の課税標準額は黄色枠で示した欄に記載されています。ちょっと見えにくいですが、金額が13,011,131円です。
これに1.4%をかけると、固定資産税相当額が算出されます。赤枠で示した欄にその金額が記載されています。金額が182,155円です。
計算すると、
13,011,131円×1.4%=182,155.834
となります。小数点以下を切り捨てると、182,155円です。ぴったり合いますね。
一方、都市計画税の課税標準額はオレンジ色の枠で示した欄に記載されています。金額が26,022,263円です。
課税標準額に0.3%をかけると、都市計画税相当額が算出されます。青枠で示した欄にその金額が記載されています。金額は78,066円です。
計算すると、
26,022,263円×0.3%=78,066.789
となります。小数点以下を切り捨てると、78,066円です。ぴったり合いますね。
売買契約を締結する前に固定資産税を知るには?
固定資産税は、売買契約を締結する際に、売主に教えてもらうのが通常です。
厳密にいうと、多くの場合、売主が不動産会社に委任して公課証明をとってもらい、それを買主が閲覧することになります。
基本的に、不動産の取得を検討している段階で固定資産税を自分で調べることはできません。市役所や町役場等の固定資産税課の担当者に聞けば、概算の金額を教えてくれるようですが。
詳しいことについては、各市役所や町村役場に問い合わせてみてください。
東京23区の場合は、お近くの都税事務所が管轄となります。
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